ねぇ

私には小さいころからすごく大切にしてきた人物がいます。

笑ってくれたらすごくうれしかったし、
なついてくれたこともすごくうれしかったし、
何よりも存在が心が安らぎだった。

そんな子が、
私の傍にいてくれなくなるというつらさが
私の心をかすめた。

いずれ、本当に連絡も取れなくなるだろう。
もしかしたら近いうちに違う場所へ行ってしまうかもしれない。

私の知らないところで、
少しずつ成長していたんだね。

ものすごく大切な人物。
妹のような存在。
私を追いかけて高校に入ってきた。

なんにでも熱心で、心から素直に可愛いなと思える人物。

私と同じ血を持っているわけではないけれど、

いつだって一緒に過ごしてきた。

いやだよ。
行かないでよ。
取っていかないで。
その笑顔を返して。

私を置いていかないで。
一人にしないで。

いつか、彼女が私を本当に追い抜かすだろう。
心が痛い

彼女を奪う人物が現れるだろう。
そしたら現れた。

簡単に掻っ攫われた。
あきらめるしか方法はないけど、
明日学校で会った時に上手く話せるか分からない。

私には彼女の成長を見届けるちょっとした義務がある。